たくさんの葉っぱで傘をさすように

音楽が好きな小児科医です。

急に苦しくなった

ので、ここに吐き散らかすことにした。


いくら勉強しても、亡くなった命が戻ることはない。
目に焼き付いたあの日の光景を、後悔を、一番の私の気持ちの原点を、
初心を忘れずにと念じるたびに、
何度も何度も思い出しているあの景色を
気持ちを
どれだけ思って、進んでも
届かない。戻らない。


もう二度と起こさないように。急変対応できる人であれるように。
それを目指すことが、私を後悔から救ってくれる階段と思って
踏み出したこの道を進んでいるけど
進んでるのかわからないし、わからないことはたくさんあるし
何度も思い出した景色は
何回考えても、どうしたって
取り返しがつかない。あのとき、こうしていれば。


英会話のオンラインレッスンで
what is your biggest motivative thing? と聞かれたことがきっかけで
溢れたこの気持ちはすごく深くて、登って帰ってこられない気がして
母とか友達に電話しようかと思ったけど
話したところで解決できない。
乗り越え方は自分で見つけるもんでしょ。そんなん聞かれても困るでしょ。
そう思うと憚られて、でも苦しくて
ここならいいかな、少し時間が経って冷静になった自分が、その答えを教えてくれるかな。
そう思って記録しておこうと思った。


11年が経って、ちっとも癒えていない。どころか、膨らんでいる。
お手紙、書いてみようかな。


そう思うと、私は医者になりたかったわけではないのかもしれない。
私は知りたかった。死戦期呼吸を。
AEDが必要なときはいつなのかを。


死戦期呼吸は一見呼吸をしているように見えても、酸素運搬ができてなくて苦しい状態。不整脈による急性心不全や大動脈解離・脳出血などの急激な痛みなど、とにかく超緊急事態でうまく呼吸ができない時に起こる、失調呼吸のこと。


AEDは意識が悪くなった人はみんなつけてほしい。


「熱いから熱中症」と決めつけてはいけない。最悪の事態を考えて行動すること。
最悪の事態は、心臓の異常、脳の異常、血管の異常。


何度も実戦して、こんなこと考えられるようになった。
考えられないことが、どういうことかわからなくなった。
けど普通は考えられないもんなんだと思う。だからそうだったんだと思う。


私はどこに向かっていこうか。
未来の私は今日の私を助けてくれる。だから大丈夫。